ネームサーバーとDNSの違いをやっと理解した話

最終更新:2024/03/29

Web業界で働き始めて何年か経ちますが、恥ずかしながらドメインだとかサーバだとかの話はまだまだ怪しいです。最近業務で関わるようになってようやく理解できた(かもしれない)部分があったので、備忘録を残します。

  • 「ネームサーバー」「DNSサーバー」「DNSレコード」って何?どう違うの?
  • そもそも同じ物なのか別物なのかもわからない…

こんな人(つまり昔の私)に向けた記事になっています。

※ プロ中のプロの方から見たら完璧ではないかもしれません。あくまで私が「こう解釈したら自分の中で合点がいった」記録ということで、ご容赦ください。

ドメインとDNSの関係

ドメインとは、Webサイトの住所のようなものです。
例えば当サイトでは「notari.com」というドメインでブログが動いています。

しかしコンピュータ側は、実際には「サーバのIPアドレス(例:123.45.678.900)」という数字の羅列でWebサイトに接続しています。

この「notari.com」にアクセスしたら「サーバのIPアドレス(例:123.456.7.89)」に接続する、という紐付けができているのは、DNS(Domain Name System)という仕組みのおかげです。

DNSサーバーとネームサーバーは同じ

DNSの仕組みをもつサーバのことを「DNSサーバー」あるいは「ネームサーバー」と言います。
つまりこの2つは同じものです。

取得したドメインでWebサイトを公開したりメールを利用するには、ドメインに対してDNSサーバー(ネームサーバー)を必ず指定します。

ここでは割愛しますが、DNSサーバー(ネームサーバー)はさらに2種類に分けられます。

  • キャッシュサーバー
  • コンテンツサーバー

whois情報からドメインの情報を知る

既にあるドメインがどのDNSサーバー(ネームサーバー)を使っているのか?を知りたい場合は、whois情報を検索します。
https://tech-unlimited.com/whois.html

当サイト「notari.com」の場合は次のように結果が出て、ロリポップのDNSサーバー(ネームサーバー)を使っていることがわかります。

Name Server: uns01.lolipop.jp
Name Server: uns02.lolipop.jp

DNSレコードとは?

DNSサーバー(ネームサーバー)の設定ファイルのことを「ゾーンファイル」と言います。
そして、そのゾーンファイルの中に書いたひとつひとつの設定が「DNSレコード」です

DNSレコードには、いくつか種類があります。以下はその一例です。

Aレコードブラウザでそのドメインにアクセスしたときに、どのWebサーバーに接続するかを指定します。
MXレコードそのドメインで発行されたメールアドレスが、どのメールサーバーを使うかを指定します。
NSレコードそのドメインが、どのDNSサーバー(ネームサーバー)を使うかを指定します。

一旦まとめ

ここまでの話をまとめると、次のようになります。

  • 「DNSサーバー」と「ネームサーバー」は同じ物
  • 「DNSサーバー(ネームサーバー)」と「DNSレコード」は別物

「DNSの設定変更が必要です」とだけ言われた場合、それがDNSサーバー(ネームサーバー)のことなのか?DNSレコードのことなのか?で話が変わってきます。

実務で学んだパターン

ドメイン管理会社がDNSサーバー(ネームサーバー)を提供していれば、ドメインの管理画面内でDNSレコードを設定すればWebサイトやメールが使えるようになります。

 

一方、レンタルサーバによっては「うちのレンタルサーバを使うなら、DNSサーバー(ネームサーバー)もうちのものを使ってくださいね」と指定されていることもあります。
その場合、ドメインの管理画面では「どのDNSサーバー(ネームサーバー)を使うか」を設定するのみで、DNSレコードはそのレンタルサーバの管理画面などで設定することになるでしょう。

サーバを引っ越すときは、現状のドメインやDNS関連の設定がどうなっているのか、引っ越し後どのようにすれば良いのか事前に確認しましょう。

  • ただDNSレコードを書き換えれば良いだけなのか?
  • DNSサーバー(ネームサーバー)を切り替えることになるのか?
  • ドメイン管理会社ごと変更(ドメイン移管)が必要か?

ドメイン移管は、結構おおごとなので要注意です。

例えば、あるサービスとセットでドメインを契約してWebサイトを公開していたとして、別のレンタルサーバでサイトリニューアルをしたくなったとしても、今のサービスの解約と一緒にドメインも解約扱いとなるケースがありました。
今後も同じドメインを使いたいなら、解約前に他のドメイン管理会社に移管します。