ネームサーバーとDNSの違いをやっと理解した話
最終更新:2024/03/29
Web業界で働き始めて何年か経ちますが、恥ずかしながらドメインだとかサーバだとかの話はまだまだ怪しいです。最近業務で関わるようになってようやく理解できた(かもしれない)部分があったので、備忘録を残します。
- 「ネームサーバー」「DNSサーバー」「DNSレコード」って何?どう違うの?
- そもそも同じ物なのか別物なのかもわからない…
こんな人(つまり昔の私)に向けた記事になっています。
ドメインとDNSの関係
ドメインとは、Webサイトの住所のようなものです。
例えば当サイトでは「notari.com」というドメインでブログが動いています。
しかしコンピュータ側は、実際には「サーバのIPアドレス(例:123.45.678.900)」という数字の羅列でWebサイトに接続しています。
![](https://notari24.com/_wp/wp-content/uploads/2023/08/dns-name-server-01.png)
この「notari.com」にアクセスしたら「サーバのIPアドレス(例:123.456.7.89)」に接続する、という紐付けができているのは、DNS(Domain Name System)という仕組みのおかげです。
DNSサーバーとネームサーバーは同じ
DNSの仕組みをもつサーバのことを「DNSサーバー」あるいは「ネームサーバー」と言います。
つまりこの2つは同じものです。
![](https://notari24.com/_wp/wp-content/uploads/2023/08/dns-name-server-02.png)
取得したドメインでWebサイトを公開したりメールを利用するには、ドメインに対してDNSサーバー(ネームサーバー)を必ず指定します。
ここでは割愛しますが、DNSサーバー(ネームサーバー)はさらに2種類に分けられます。
- キャッシュサーバー
- コンテンツサーバー
whois情報からドメインの情報を知る
既にあるドメインがどのDNSサーバー(ネームサーバー)を使っているのか?を知りたい場合は、whois情報を検索します。
https://tech-unlimited.com/whois.html
当サイト「notari.com」の場合は次のように結果が出て、ロリポップのDNSサーバー(ネームサーバー)を使っていることがわかります。
Name Server: uns02.lolipop.jp
DNSレコードとは?
DNSサーバー(ネームサーバー)の設定ファイルのことを「ゾーンファイル」と言います。
そして、そのゾーンファイルの中に書いたひとつひとつの設定が「DNSレコード」です。
![](https://notari24.com/_wp/wp-content/uploads/2023/08/dns-name-server-03.png)
DNSレコードには、いくつか種類があります。以下はその一例です。
Aレコード | ブラウザでそのドメインにアクセスしたときに、どのWebサーバーに接続するかを指定します。 |
MXレコード | そのドメインで発行されたメールアドレスが、どのメールサーバーを使うかを指定します。 |
NSレコード | そのドメインが、どのDNSサーバー(ネームサーバー)を使うかを指定します。 |
一旦まとめ
ここまでの話をまとめると、次のようになります。
- 「DNSサーバー」と「ネームサーバー」は同じ物
- 「DNSサーバー(ネームサーバー)」と「DNSレコード」は別物
「DNSの設定変更が必要です」とだけ言われた場合、それがDNSサーバー(ネームサーバー)のことなのか?DNSレコードのことなのか?で話が変わってきます。
実務で学んだパターン
ドメイン管理会社がDNSサーバー(ネームサーバー)を提供していれば、ドメインの管理画面内でDNSレコードを設定すればWebサイトやメールが使えるようになります。
![](https://notari24.com/_wp/wp-content/uploads/2023/08/dns-name-server-04.png)
一方、レンタルサーバによっては「うちのレンタルサーバを使うなら、DNSサーバー(ネームサーバー)もうちのものを使ってくださいね」と指定されていることもあります。
その場合、ドメインの管理画面では「どのDNSサーバー(ネームサーバー)を使うか」を設定するのみで、DNSレコードはそのレンタルサーバの管理画面などで設定することになるでしょう。
![](https://notari24.com/_wp/wp-content/uploads/2023/08/dns-name-server-05.png)
サーバを引っ越すときは、現状のドメインやDNS関連の設定がどうなっているのか、引っ越し後どのようにすれば良いのか事前に確認しましょう。
- ただDNSレコードを書き換えれば良いだけなのか?
- DNSサーバー(ネームサーバー)を切り替えることになるのか?
- ドメイン管理会社ごと変更(ドメイン移管)が必要か?
ドメイン移管は、結構おおごとなので要注意です。
例えば、あるサービスとセットでドメインを契約してWebサイトを公開していたとして、別のレンタルサーバでサイトリニューアルをしたくなったとしても、今のサービスの解約と一緒にドメインも解約扱いとなるケースがありました。
今後も同じドメインを使いたいなら、解約前に他のドメイン管理会社に移管します。